テーブルの上に置かれたその果物は

甘い香りで誘う。


見ればみるほど

幼子の尻のように美しい丸みを帯びて

圧迫すれば

そこから黒く腐ってゆく繊細な肌を

愛おしむように両手でつつみこみ

やわらかな産毛を指で静かに撫でてゆく。


熟した皮は

抗いもせずにたやすく剥け

さらに触れるのを嫌がるような

うっすらと毛羽立ったその実に

がぶりと 歯を食い込ませる

芯に当たるまで、深く、溢れる汁に潜り込んで。


頬をぬらすその甘い露を

搾り取って吸い込んでゆく

音をたてて

最後まで。


空気に触れると

たちまちのうちに酸化していくその香り

甘く染まった手が

気がつけば

生臭くなっている。


食べ尽くす。

瞳のなかに

桃をとりこんで。




桃は不老不死、若返りな食べ物なんだね。

「桃太郎」は、桃を食べて若返った老夫婦の間に

子どもができたというのがモトの話しらしい。

官能的な果物だからかな。

桃は神聖な食べ物でもある。

古事記では、イザナギノミコトが亡くなった妻を追って黄泉の国にいき

そこから戻るときに、妻イザナミノミコトがはなった化け物を

桃の実を投げて退散させたという話しがある。

そのとき授けた神名が、オホカムヅミ。

これって、たぶん女性が桃好きだから?

妻に角が生えたときは、美味しい桃を食べさせてみてはいかがでしょうか^^


などと考えながら、この夏も

デキのいい美味しい桃を、たくさんいただきました♪

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