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ペット禁止

トラバでボケましょう 2008 初秋 レベル8お題発表



犯人に告ぐ!






「犯人に告ぐ!」
チラシには赤い太文字で、そう書かれてあった。
「このマンションはペット禁止です。
あなたが飼っている猫が悪さをしています。
早急に何とかしてください」
・・・・猫か。確かに 最近、マンションの中を歩き回っている猫を見かける。
「あそこの家に違いないって、皆言ってるわ」
妻がチラシを見て、ため息をついた。
「あそこって?」
「最近越してきた、202号室よ」
「違いないって、証拠でもあるのか」
「あそこが越してきてから猫を見かけるし、それに・・・」
「それに?」
「隣の201号室の息子さんが、あやうく殺されかけたわ」

それは問題だ。
隣の家の息子さんが猫に首を噛まれてるところを
通りかかった管理人さんが助けてくれたらしい。
「301号室の嶋さんが犯人な訳ないしな」
「もちろんよ。嶋さんはかえって迷惑だって怒ってる」
「だなあ」
「こんなチラシが出ちゃったんだから、集会開くしかないわよね」
妻の言葉どおり、次の日曜日には集会室で、
マンション自治会の緊急総会が開かれることになった。

ペットを飼っているという202号室の住人は
憮然とした顔つきで座っている。
最初、欠席すると言っていたのだが
チラシだけではすまなくなりますよ、という自治会長の言葉に、
しぶしぶ出席することになったらしい。
立派なたてがみのような髪をふりながら
例のチラシを手にし、自治会長が切り出した。
「このチラシはマンション住人全員に配布されていました。
ご存知のとおりここはペット禁止になっています。
ペットを飼っていらっしゃる方はいないというのが前提なんですが・・」
集会室にいた者全員が、202号室の住人を見つめた。
視線に歯向かうように顔をあげて、住人は言った。
「私たちはたしかに猫を飼ってます。
で、でも、ペットを飼ってる人は他にもいますよ」

「・・・ほう?どんなペットでしょうか」
静かに、しかし冷たい声できいたのは
301号室の嶋さんだ。
「嶋さん、あなたの部屋から時折、猫の声がきこえますし
503号室の黒淵さんのベランダから、
犬の尻尾のようなものが垂れ下がってるの見た事ありますよ!」
う、家か?
妻の顔を見ると、見つかったか、というように ペロっと舌を出した。
「申し訳ないが」、と、自治会長がうなるように言った。
「嶋さんも黒淵さんも、ペットは飼ってないんですよ」
「ウソだ!確かに聞こえたし見ましたから!」
「それはそうだと思います。だが・・・」
「ちょっと待ってください」
自治会長の言葉をさえぎったのは、201号室の根津さんだった。
「よそはどうであれ、私の息子はあなたのとこの猫に
殺されかけたんですからね!その責任はどうしてくれるんですか!」
「む、息子さん・・?」
ざわざわ、と集会室が揺れた。

「息子さんって・・・。うちの猫はねずみを獲っただけですよ」
ガタン!
突然、嶋さんが立ち上がった。
「許せん!私だって、私だって、我慢してるのに・・・」
「嶋さん、まあまあ、落ち着いてください」
「これが落ち着いていられますか?
ここの住人は皆、節度をもって、ルールを守って生活してるんですよ。
それなのに、こいつらは・・・・」
嶋さんの顔つきがみるみる変わってゆく。
耳がするどく尖り、目がキラキラと光ったかと思うと
三日月のように細い瞳孔が浮かび上がった。
202号室の住人が目を丸くして驚いているうちに
集会室の人々は次々に獣へと変身していく。

「うちの息子に今度手を出したら承知しないからね!」
妻の頭の上で、ねずみに変わった根津さんがキイキイ叫んだ。
「そうそう。悪さする猫は私が踏み潰してやるわ」
妻はでっぷりとしたセントバーナードになり、精一杯すごんでいる。
「さっさと出ておいき、ルールを守れない者はここでは生活できないんだよ」
凍りつくような甘い声で嶋さんが言い放った。
「あ・・・あ・・・自治会長さん、こ、これは・・・・」
震えながら立ち上がる202号室の住人に
ライオンに変身した自治会長がひとこと、
「出て行け!!」 と、吼えた。

「自治会長の咆哮には、マジびびるね」
「あれやられると、ご近所に説明するのが面倒なんだけどね」
獣達は人間に戻り、にこやかに話しながら集会室を出ていく。
「出て行きますかねえ、202号室」
あたふたと走り去った住人を思い出して言うと、
自治会長が鼻を鳴らして答えた。
「出て行かなかったら、・・・そうだなあ。
仲間になってもらうしかないだろうな。
猿なんか、いいかもな?」
犬猿の仲にしたいんですか、
自分の言葉に、嶋さんも笑った。


うちのマンションはペット禁止。
ペットは、絶対に飼えないマンション、なのである。



■□■□■□■□■□【トラバでボケましょうテンプレ】■□■□■□■□■□
【ルール】
参加:
 お題の記事に対してトラバしてボケて下さい。
 締切りは1つのお題に対し30トラバつく、もしくは次の火曜日夜中まで
 1つのお題に対しては1IDにつき1トラバ(1ネタ)とします。
 お題が変われば何度でも参加OKです。

チャンプ:
 お題を出した人が独断で審査しチャンプ(大賞)を決めます。
 チャンプになったら王様です。以下の特典と栄誉が行使できます。
  1.お題を出す
  2.言いたい放題な審査をする
  3.次のチャンプを決める
 何か困ったことがありましたら開催事務局までどうぞ。

企画終了条件:
 みんなが飽きるまで、もしくは開催事務局が終了宣言を告知した時です。

参加条件
 特になし!
 ※ 以下あれば尚可!!
 ブログをもっている。あるいはこれから作成する。
 トラックバック機能が使える。

 ※誰でも参加出来るようにこのテンプレを記事の最後にコピペして下さい。

 企画元     毎日が送りバント http://earll73.exblog.jp/
 開催事務局  ボケトラの穴     http://trana88.exblog.jp/
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

短いお題は難しいっすね^^
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23:38 | トラバはぁる | comments (8) | trackbacks (0) | page top↑

山下勇三展

080915_1353~001


追悼 山下勇三展

どうぞ。
ぜひ!
素晴らしい作品の数々です。

22:33 | いろいろと | comments (2) | trackbacks (0) | page top↑

美ら海

トラバでボケましょう2008夏秋 レベル7お題発表



おっと、思いっ切りつまずいて転んでしまった。

ん? なんだ、この穴は?






危ないなあ。
誰だよ、こんなところに穴掘ったの
足首を捻挫するところだった。
ちょうど大人がキツキツではまるぐらいの大きさ
覗いてみると、意外に深い。
子供だったら、底まで落ちちまうぞ
そう思ってると、たぶんこの近所の学校の保護者達だろう、
警察官と一緒にやってきた。
「危ないですよね。ここら辺いっぱいに穴が掘られてるんですよ!」
不快感めいっぱいにしておばちゃんが怒鳴る。
「結構深いしね。子供には気をつけるように言ってください」
警察官はメモをとりながら穴を覗き込んでいた。

ここら辺いっぱい、だった穴は
次の日には、辺り中いっぱいに掘られていた。
そしてどうやら穴はこの町内だけじゃなく
市内、いや県内、いやいや日本国中、
どっこい世界中、ありとあらゆるところに掘られているのだった。
「ただいま世界中に掘られている穴は、
把握されているだけで50億個。
現在も増え続けていますっ」
ニュースでは悲鳴に近い声でレポーターが叫んでいる。

「50億かあ。ひとり1個って感じじゃん?」
俺の隣で彼女があくびをしながら言った。
ひとり1個の穴?
「だとすると70億個近くまでいくのかなあ」
「じゃないの」
どうでもいいよ、と彼女は目を閉じた。
穴が増え続けてるのにどうでもいいことないだろ、
と言いたかったのに
俺もなぜか無性に眠くなってきていた。
このまま地球はどうなっちまうんだ?
不安なまま、だがどこか「どうでもいい」感じで
俺達は眠ってしまった。
そしておそらく、世界中の人々が眠っていた。
それまで嵐のように動いていた俺達の時間は
音もなく突然にそこで止まってしまった。


「こうして、この星の知的生命体は一斉捕獲されたのです」
青く澄んだそらに浮かぶガラスの宇宙船。
「人類が捕獲されて以来、地球の自然を破壊するものはなくなり
地球は急速に、美しさを取り戻しています。」
ガイドの声が響く。
さあ、そろそろ時間です
太陽の光と風をうけに、人類が穴から顔を出しますよ

俺達はもう何も考えない。
太陽の光を浴びるために
キツキツの穴からもそもそと上半身を出す。
俺の隣の穴には彼女が棲んでいる。はずだ。
そうして大地に人間の数だけ掘られた穴から
それぞれが顔を出して太陽の光を浴びる。
風の匂いを嗅ぐ。

そらにはゆっくりと雲のように
観察船がいくつもいくつも流れていった。




■□■□■□■□■□【トラバでボケましょうテンプレ】■□■□■□■□■□
【ルール】
参加:
 お題の記事に対してトラバしてボケて下さい。
 締切りは1つのお題に対し30トラバつく、もしくは2008年9月7日(日)23:59まで
 1つのお題に対しては1人1トラバ(1ネタ)とします。
 お題が変われば何度でも参加OKです。

チャンプ:
 お題を出した人が独断で審査しチャンプ(大賞)を決めます。
 チャンプになったら王様です。以下の特典と栄誉が行使できます。
  1.お題を出す
  2.言いたい放題な審査をする
  3.次のチャンプを決める
 何か困ったことがありましたら開催事務局までどうぞ。

企画終了条件:
 みんなが飽きるまで、もしくは開催事務局が終了宣言を告知した時です。

参加条件
 特になし!
 ※ 以下あれば尚可!!
 ブログをもっている。あるいはこれから作成する。
 トラックバック機能が使える。

 ※誰でも参加出来るようにこのテンプレを記事の最後にコピペして下さい。

 企画元     毎日が送りバント http://earll73.exblog.jp/
 開催事務局  ボケトラの穴     http://trana88.exblog.jp/
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チンアナゴ

23:30 | トラバはぁる | comments (16) | trackbacks (0) | page top↑
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